2024.04.11 (thu) 気温24-32° やや曇り、PHP/JPY=2.70円
この日、ずっと行ってみたかったカルボンマーケットへ行ってきた。
そしてやはり食べてみたかったフィリピンの珍味・バロット(Balut)をついに!!!
※閲覧注意※
人によってはグロい画像・描写が出てくるよ!
バロット(Balut)とは
ネットで検索すればすぐに出てくる。
▶バロット(Balut)-Wikipedia
※カタカナ表記だと「バロット」と書かれているけど、フィリピン人の発音を聞くと「バルゥート(トは小さめ)」の方が近い。
バロット(Balut)とは、孵化直前のアヒルのゆで卵 のこと。
グロテスクなのは容易に想像がつくよね!
セブに行く前のリサーチで既にその存在は知っていた。
フィリピンのひとってこんなの食べてんの?!マジで無理!!
て思ってたよね!
いざ現地についてみると、バロット食べに行こう!と誘われるし(このときは結局行かず)、
講師からも、「食感と見た目はtoo badだが、味(スープ)は美味しい」と聞いていたのでちょっと興味が出てきた。
何より、一緒に射撃に行った語学学校のSさんはバロット大好き!と言っていたのだ!
そしてそのチャンスは突然訪れる。
カルボン・ナイトマーケットへ行く(Carbon night market)
セブ最大の歴史ある市場、カルボンマーケット(Carbon market)。
サント・ニーニョ教会へ行く途中にジプニーで通ったが、いまだ行くことができていなかった。
滞在先のアップタウンからも距離があるので、中々気軽に行けない地理的要因もあったが、とにかくスリやひったくりの多発地帯で治安が悪いということで有名なのだ。
地元民であるフィリピン人でさえ被害に遭うのだから、一目で外国人と分かる自分たちは格好の餌食である。
でも1度は行ってみたくて、どうしようかと思っていたら、ホテルスタッフであるロバート(Robert)の買い出しに一緒に連れて行ってもらえることになった。
やったね!
市場っていうからてっきり早朝に行くのかと思っていたんだけど、
ロバート曰く、日中のカルボンマーケットはnot interesting とのこと。
カルボンマーケットはファーマーズ・マーケットなので、メインは農作物。
日中は暑過ぎるため、夜から店が立ち始め、朝になると撤収するとのことだ。
てことで日没からカルボンマーケットに繰り出した。
だが、この時点ではまさかバロットを食べることになるとは露ほども思っていなかった。
ついにバロット(Balut)を食べる
ホテルレストランで使用する食材を次々に買い込むロバートとドドン(Dodong もホテルスタッフ)について回っていると、バロットの売店が出ていたのだ!!
ストリートフードであるらしいのだが、売っているところをそもそも見たことがなかった。
だけど最初は「あれがバロットか」と思うだけでスルーした。
ロバートとドドンは買い出しで忙しそうだったし。
そのまま買い出しに付いて回りながら、悶々と考えを巡らせる。
食べ方とかも分からないし...せっかくロバートもいるし...ここで逃したらもう食べるチャンスは無いかもしれない!
と、ロバートにバロットを食べてみたい!とお願いして一緒に食べることにした。
上の写真、手前の茶色い卵は普通のゆで卵で、奥の青みがかった卵がバロットだ。
バロットには数字が書いてあり、卵の成長具合を示す日数となっている。
が、このときは全然わかってなかった。
おねーさんは、え?食べるの?初めて?って感じでビックリしていた。
まずはロバートのお手本(このときドドンは荷物を車に運んでていなかった)。
卵の殻をちょっと割って、この中に塩と調味用のビネガーを入れる。
そして、まずはスープを味わってから本体をいただく。
というのがバロットの食べ方だ。
スープがあるって時点でもうね...
でいよいよ、私の番!
この時点で、ん?と...
なんかロバートのと比べてギチギチじゃない?
と思いつつ、とりあえず塩とビネガーをかけてすすってみる。
あ、確かに(スープは)美味しい!
でもなんだか身がぎっちりしていて、あっという間にすすれる分のスープはなくなってしまった。
いよいよ身を食べてみるために殻を剥いでいくと...
ひ~~~っ!!
思わずひるんでしまいそうになるが、意を決してまずは黄身部分をかじってみた。
…正直あまり美味しくない。
この時点で既にグロいが、ちょっとかじったらさらにグロさが増して…
は、羽が~~~~っ!!泣
で、もうここからは手もベトベトだし、妹(食べてない)はドン引いているし、で写真は無い。
まだ黄身部分しかかじってないが、羽がぴろ~んとコンニチハしてきて、この時点でもう吐きそうである。
乗り物酔いしたり、食べ過ぎたりして吐いたことはあるが、見た目が気持ち悪くて吐いたことはこれまで一度もない。
よくドラマとか映画とか本の中で、殺人現場で新人警察官なんかが吐くシーンがあったりするが、これがその感覚なんだろうか。
しかし、ここまで来て吐いてしまうなんて勿体ない。
これは意地でも食べきらなければ!!
とワケの分からない使命感が沸く。
もう、見てはダメなのだ。
ちょっとずつ食べるのもダメだ。
ここは目をつぶって一息にいくしかない。
Don’t look, Don't look ... と呟きながら、目をつぶって一気に口に押し込んだ。
うっすら涙がにじむ。
コリコリとした骨と羽であろう繊維を口から喉にかけて感じる。
吐きそうになるのを上を向きながら必死に耐える。
無心。
これが大事だ。
間違っても「(アヒルの)ヒヨコを食べている」なんてことを想像してはダメだ。
その途端に吐きそうになる。
言っておくが、味は悪くない。
問題は食感とイメージだ。
妹は何度も吐きそうになっている私をヤバいヤバい、と心配そうに見ている。
バロット売りのおねーさんは私が食べている様を楽しそうに動画を撮っていた。
やっとの思いですべて飲み込んだ。
手がベトベトになったが、屋台に石けん水が用意されていて、それで手を洗うことができる。
このときは石けん水だと知らずに、えっこんなワケわからん濁った水で洗うの?大丈夫?と思っていたんだけど。
持参していた水をガブ飲みしてやっと一息ついた。
なんだか歯の隙間に羽が挟まっている気がしたけど、考えないことにした。
この後もしばらくロバートの買い物に付いて回って、カルボンマーケットに併設されているフードコートを覗いたりした。
だが、この間も油断するとバロットの食感を思い出して思わず嗚咽しそうになった。
ホテルに戻ってから、ホテルレストランで遅めの夕食をとった。
バロットを引きずっていたのであっさりしたものがいいと思い、ざる蕎麦を注文したんだけど...
ウズラの卵が!!
ま~ちょっとウッてなったよね(爆)
これも無心で食べたけれども。
フィリピン人全員がバロット(Balut)を好きなワケではない
次の日、授業でバロットを食べてきたと話すと、大ウケだった。
食べたの?!マジで?!という反応をみんなする。
そう、バロットはフィリピン人の間でも「ゲテモノ」扱いなのだ。
調べてみると、そもそもバロットは「精力がつく」という理由で好んで食べるのはほとんど男性らしい。
女性はむしろ嫌いな人が多いようだ。
てことで講師たちの意見をまとめてみた。聞けてない人もいるけれど
講師 | 性別 | 好き or 嫌い | コメント |
---|---|---|---|
アビー | 女性 | 嫌い | ムリ過ぎる。見た目が怖過ぎる。 |
ジー | 女性 | 嫌い | 食べた途端吐いた。 |
ジル | 女性 | 妊娠中は好きだったが今は無理 | 妊娠中は無性に食べたくなって、1日に5~6個ほど食べていた。 |
ジェニー | 女性 | スープと黄身はOK | piso(ピソ:雛本体)が入っていないのならOK(要は普通の茹で卵) |
ジェイ | 女性 | スープと黄身はOK | 見た目がグロすぎる |
レジーン | 女性 | スープと黄身はOK | 見た目がグロすぎる |
ロジ | 男性 ソフトゲイ | スープと黄身はOK | 骨とか羽の食感が気持ち悪過ぎる |
好きな人皆無!!
だよね~!!
こういう感覚は人種は関係ないね!
バロット初心者は15日くらいまでのものを食べよう!
私が食べたバロットの数字を見てなかったんだけど、骨と羽を感じるっていうのはどうやらかなり成長している21日くらいのものじゃないか、ということだ。
バロット売りのおねーさん、ワザと大きくなったのを食べさせたんじゃないか疑惑
15日くらいまでだと骨や羽は感じないらしい。
そうだよね..ギッチギチだったもん...
スープも少なかったし...
15日くらいのバロットは果たしてどのようなものなのか、興味が無いワケでもない。
だが、後日アップタウンでもバロット売りを何度か見かけたが、カルボンマーケットで食べたときのことが思い出されて再び挑戦する勇気は湧かなかった...。
話のネタになり過ぎるバロットは生涯忘れられない体験になる
これまでの人生でちょっとキワモノを食べたのは、スズメの丸焼きとカエル、マンボウくらいだ。
スズメの丸焼きは京都の伏見稲荷で名物だが、普通に東京の居酒屋で食べた。
カエルもそこで食べたと思う。ちょっと変わった食材を出す居酒屋だった。
スズメの丸焼きはやはり見た目がアレだし食感も一部アレだったが、バロットほどのグロさはない。
そもそも焼かれているし。
カエルだって国によっては鳥や豚と同じ扱いで普通に食用肉としてお馴染みだし、実際味や食感も鶏肉に近い。
そもそもちゃんと調理されているので、見た目もそこまでグロテスクではない。
マンボウは普通に刺身だ(ボヤけた味であまり美味しくなかった)。
白子なんかもよくみればグロテスクではあるが、バロットの比ではない。
今のところ、グロテスクさではバロットがダントツだ。
生涯忘れられない体験をぜひ、フィリピンでしてみて欲しい。