2023.09.22 (金)
このところ陶磁器の展覧会を立て続けに観ていてやきもの熱再び。
東京への巡回を待とうと思っていましたが、観に行った人の話を聞いて我慢できなくなり「 走泥社再考 前衛陶芸が生まれた時代 」へ日帰りで行ってきました。
壁にずっと貼ってあった展覧会チラシからの圧も...
※会期終了しています:2023.07.19(WED) - 2023.09.24(SUN) 巡回アリ
1948年に八木一夫、叶哲夫、山田光、松井美介、鈴木治の5人で結成された走泥社は、その後、会員の入れ替わりを経ながら50年間にわたり、日本の陶芸界を牽引してきました。走泥社という団体の功績について一言で述べるとすれば、いわゆる「オブジェ焼」を世間に認知させたということになります。
京都国立近代美術館
本展は走泥社の活動に焦点を当て、その意義や意味を再検証するものですが、50年という走泥社の活動期間全体を見渡した時、日本陶芸界におけるその重要性は特に前半期に認められます。というのも、1960年代半ば以降、例えば1964年の現代国際陶芸展を皮切りに海外の動向が日本でも紹介されるようになり、走泥社が時代の中で有していた「前衛性」は次第に相対化されていくからです。そこで本展では、走泥社結成25周年となる1973年までを主な対象とし、走泥社と同時期に前衛陶芸運動を展開した四耕会など走泥社以外の作家等も一部交えつつ、前衛陶芸が生まれた時代を振り返ります。
https://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionarchive/2023/454.html
朝7時過ぎの新幹線に飛び乗り、9時過ぎに京都着。
昨今のオーバーツーリズムで、タクシーやバスだと時間が読めないなと、地下鉄で向かうことにしました。
京都駅→[地下鉄烏丸線]→烏丸御池→[地下鉄東西線]→東山→[徒歩10分]→京都国立近代美術館
というルートで30分程度です。
東山駅を下車し、和菓子トラップに掛かりつつ白川筋を歩いていきます。
展示は3章構成で一部の作品のみ撮影可能でした。
各作品毎のキャプションはついて無かったので音声ガイドを借りて正解でした。
出品リストはQRコードからダウンロードするようになっていました。
八木一夫「ザムザ氏の散歩(1954年)」のARフォトを試してみたのですが、
このアプリのシャッター音が爆音でびっくりしました。
想像以上のボリュームで見ごたえありました。
元々陶芸家であったり、彫刻家であったりとそれぞれでアプローチの仕方が違うのも面白かったです。
やきものは、最後に”焼成”という工程があるのが難しいところでもあり面白いところでもあります。
形を作るだけなら、木や石であったり金属でもいいわけです。
完ぺきにコントロールできない焼成という工程に仕上がりを任せるというのはリスキーでもありますが、やはりそこが魅力です。
成形が容易で形を保持することができるということで、実用として陶磁器が発展してきたわけですが、
焼成での化学反応によって変化し、ときに意図しない形や色が生まれる土と釉薬は、素材として非常に魅力的であるためにアートとしても発展したのでしょうね。
イサム・ノグチやピカソの陶芸作品ももちろん良かったですが、個人的には色絵磁器の人間国宝・藤本能道の若かりし頃の前衛作品を観れたのが良かったです。
ちょっと残念だったのは、展示の仕方かな。
もう少し洗練された展示だったらよかったのになぁとは思いました。
来年東京の巡回は智美術館ですから、期待大です!
同チケットで観覧できるコレクション展
槇文彦建築も